ソファーに魅せられて

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まだ、北欧家具という名前も知らない頃から、シンプルで温かみのあるデザインのソファーが好きでした。
例えば、少しお洒落なレストランへ行った時。
例えば、奮発して泊まったホテルの部屋。
そこにあるのは、余り奇をてらう事のない、一見見慣れたソファーやテーブルでありながら、そこに一つあるだけで、空間が洗練されたような、不思議な輝きを放っていました。
独創的な家具にも、それはそれで素晴らしさがあると思います。
他にない派手な色使いや、テーマを持ってデザインされた家具に、全く惹かれないわけでもありません。
でも、どういうわけか、北欧家具という名前がメジャー化し、実際に目にした時、「私がずっと欲しかった家具はこれだったんだ」と、物凄くしっくりきた記憶があります。

全てが自然で、購入して我が家に持ち帰ったその瞬間から、ずっと昔から我が家にあったような馴染みがあって・・。
椅子やソファーに使われる布の色も、どちらかというと地味で素朴な色合いが多い気がしますが、その存在自体に、私は癒しの効果があるように思えます。

北欧は冬が長く、家に閉じこもっている時間が長い分、家での時間を大切にします。だからこそゆったりとくつろげるソファーを選びたいと考えています。
ゆっくり落ち着いた時間を過ごすには、主張の強い家具よりも、飽きのこないシンプルなデザインの家具が好まれるのもわかる気がします。
何より、北欧と同じく、冬が長い北国に住んでいる私は、北欧の人の感覚に、もしかしたら近いのかも知れません。
ソファーに限らず、使用期間が長くなると、物は古びれ、劣化していきます。
人によってはその古めかしさが嫌で、買い替えという手段を選ぶ場合もあるでしょう。
しかし、北欧家具のソファーは、その劣化までもがセンスとなって家具に染みついていくようなそんな心地良さを感じます。
これは例えですが、ルイヴィトンのバッグを新調した友人が、購入時は持ち手のところが新品で真っ白いのが、使っていくうちにどんどん黒ずんでいくのがいいと言っていました。
一時の所有物ではなく、自分から子供へ、そして孫へ、と受け継いでいきたいものだと言っていましたが、ソファーにもそのような魅力があると思います。

私は現在アパート住まいですが、もし、一軒家を建てる事になったら、その時はソファーは全て北欧家具を選びたいと思っています。
そして家の風化、子供の成長、自分自身の老化と共に、ソファーの移ろいも見守っていきたい。
果てしなく先の夢ですが、そんな風に愛する物に囲まれた生活をするのが、私のささやかな夢なのです。